大変芳醇で、甘酸っぱい熟成香を放っている。どちらかと言えばフルーティと言うよりも、化学合成されたエステルような人工的な香りだ。わずかだがシェリー香も感じられる。味はフルーティだが比較的すっきりと仕上がっており、アロマほどのインパクトはない。喉越しにはミントの風味と、軽い渋味が残る。余韻は短めだ。

ここで紹介したストラスアイラは、ゴードン＆マクファイル社のヴィンテージ・シリーズの中の一本だが、同シリーズのラインナップは10種類以上にも及ぶ。ざっと列挙すると、1937、1947、1948、1949、1954、1955、1958、1960、1963、1967、1972、1974、1980、1982と言ったところだ。1972と1974はカスク・ストレングスである。それぞれ飲み比べてみるのも楽しいが、比較的レアなのが、1937と1958だ。しかし今ならば、ほとんどはバーで飲むことができる。